下鴨神社には、「御手洗祭(みたらしまつり)」というお祭りがあります。
下鴨神社で一番有名なお祭りは源氏物語にも登場する葵祭ですが、葵祭が平安時代から続く王朝文化のお祭りなのに比べ
御手洗祭はいかにも地元のお祭りといった感じです。
この変わった名前のお祭りは、下鴨神社の境内にある「御手洗池(みたらしいけ)」の側に祀られる、
御手洗社というお社の夏越しの例祭として行われます。
一説には、この池に浮かぶ泡の様子を並んだ団子に見立てたのものが、みたらし団子の由来になったとか。
そして、実は下鴨神社の境内は、当サークルの作品「真夜中は星づくよ」のロケ地の一つです。
真夜中は星づくよのオープニングは、主人公の「橘はももる」がお社の縁日を散策するシーンで始まります。
そこではももるが食べているのは、そう、みたらし団子…!
そんなわけで、7月27日、この御手洗祭に参加するために下鴨神社に行ってきました。
鳥居。そして…
遠くには提灯の掲げられた楼門。
一方、真夜中は星づくよの世界ではこんな景色になります。
はももるさんは登場の瞬間から団子を頬張っています。流石です。
ちなみに、問題のお団子はこちら。老舗の甘味処、加茂みたらし茶屋 亀屋栗義さんのお団子です。
表面がちょっとだけ焦がしてあり、いい匂いがします。美味しかった…。
みたらし団子を堪能した所で、神社の楼門の中に進みます。
御手洗池は本殿の手前にあり、そこで行われる「足つけ神事」がこのお祭りの目玉のイベントです。
土用の丑の日、この池で足をそそいでみそぎをすればその年は息災に過ごせるという言い伝えがあるそうです。
というわけで、靴と靴下を脱いでビニール袋に入れて、池に入るわけですが。
人が多い!そして…
水が冷たい!冷たすぎる! (汚い足ですいません)
井戸水が水源となっているそうで、暑い夏でも飛び上がりそうな冷たさです。
みんな叫ぶ叫ぶ。この冷たさを我慢して順路の中程まで進むと(といっても歩いて10秒程度ですが)、
小さな屋根付きの祠があるので、そこで入り口で渡されたろうそくに火を灯し、
そのろうそくを水際に置かれた棚に捧げて池からあがります。
そんな感じで、みそぎの儀式なのか水遊びなのかといった感じの神事ですが、
納涼感に溢れた賑やかなイベントなのは間違いありません。足を拭いて靴を履いたあとは、
池のほとりに立つ厄除けの神様、御手洗社にお祈りをして境内を後にします。
(この写真、よく見ると大量のお団子のお供えが…)
今回のお祭りレポートはこれで終わりです。
さて、真夜中は星づくよでは冒頭のシーンの後、主人公は三柱の鳥居の下にある怪しげな井戸を発見します。
この三柱の鳥居のモデルは、下鴨神社ではなく京都の別の神社に存在するのですが…
その場所は、いつかまた別の機会に記事にしたいと思います。